名探偵コナン・最終回スペシャル2「破られた約束」(3話構成予定)
江戸川コナン18歳
工藤新一・28歳
灰原 哀18歳
吉田歩美18歳
毛利蘭28歳
毛利小五郎(年齢不明)
妃 英理(年齢不明)
○ 通学路
コナン「…蘭姉ちゃん」
蘭「コナン君、どうしたの? アユミちゃんと一緒に
帰ってるんじゃなかったの?」
コナン「先に帰ってもらったんだ…蘭姉ちゃんが心配だから」
蘭「コナン君…」(涙あふれる)
コナンM「俺、何やってるんだろう…蘭をこんなに悲しませて」
蘭「新一に…会いたい。また写真見ながらため息つくのは、イヤ…」
コナン「蘭…姉ちゃん」
蘭「コナン君…コナン君!」
(蘭、コナンを抱き締める。手から落ちて散らばる写真の束)
コナン「蘭…俺、蘭姉ちゃんのそばにずっといるから」
蘭「…コナン君…ありがとう」
OP(非常階段)
コナンM「俺はつい二日前まで、灰原の作った薬で新一の姿に戻っていた。
一ヶ月といういままでで最長の期間、戻れていたことに有頂天になり…
薬は決して完成品ではないという灰原の忠告も聞かず、蘭と連日のように
出歩いていた。しかしその効き目はほどなく解けてしまい、また俺は
江戸川コナンとして日々を送ることになった」
タイトルコール「破られた約束」
○ 通学路
蘭「コナン君ほんとゴメンね…」
コナン「蘭姉ちゃんが泣きやんでくれたんだからいいよ」
蘭「あ、ねえコナン君…お父さんがね、今度夏休みに入ったらまた
旅行しないかって。昔みたいに」
コナン「え? おっちゃんが?」
蘭「うん。私は八月を空けておきたいから七月中ならいいって
お父さんには伝えたの。コナン君は都合悪い?」
コナン「俺はかまわないよ。別に用もないし」
蘭「本当?」
コナン「うん。でも姉ちゃん…八月を空けておくって、何か用があるの?」
蘭「あ、うん…新一との約束。まだはっきり日程決まってなかったから…
できるだけ空けておきたくて」
コナン「あ、そうか…そうだね」
コナンM「守れないかもしれない約束させちまったな…ゴメンな、蘭」
○ アガサ邸・玄関
コナン「ただいま…」
灰原「おかえりなさい。さっき博士の入院してるアメリカの病院から電話があったわ」
コナン「博士に何かあった?」
灰原「いいえ、特にはね。最近リハビリに積極的なんだそうよ…そう言う報告
だったけど、私…夏休みになったら向こうに様子見に行ってみるわ」
コナン「そうか…あ、俺も?」
灰原「どちらかが行けば良いでしょ。それともまた噂たてられたいのかしら」
コナン「そ、それは…ちょっとな」
灰原「でしょ? だから私一人で行くわね」
コナン「分かった…あ、おい。灰原」
灰原「なに?」
コナン「俺も…夏休みになったら家、空ける」
灰原「あら、どこかに行くの? それとも、例の蘭さんとの旅行?」
コナン「違う。毛利のおっちゃんも一緒だよ。中学の時以来の家族旅行」
灰原「ああ、恒例の…ね。ところで蘭さんとの旅行はどうするつもりなの?」
コナン「…まだ考えてる。でも薬は連続服用しねえほうがいいんだろ?」
灰原「ええ、もう既にあなたの身体には相当な負担がかかっているでしょうし、
その上連続であれを服用したら…命の保証はないわよ」
コナン「分かってる…」
灰原「じゃ、夕食できたら呼ぶから…また夜にね」
コナン「……(ため息)」
○ 教室
アユミ「え〜、コナン君も灰原さんも夏休みになったらそろっていないの?」
コナン「ああ、灰原は入院してる博士の見舞いがてらの旅行だし…俺も
久し振りにおっちゃんや蘭と旅行だからなあ」
アユミ「もう〜、灰原さんにかこつけて泊まりに行こうと思ってたのに」
コナン「オイオイ、俺もいるんだぜ?」
アユミ「だ・か・ら・よ。この間の私の話、全然終わってないのに」
コナン「ああ…それはまた、今度な」
アユミ「…八月になったら、あのコンビニのデザートのメニューが変わるから
全部おごって」
コナン「なんで俺が…」
アユミ「それで手を打ってあげる」
コナン「…ハイハイ」
○ 毛利家・居間
蘭「お父さん、コナン君が旅行に行くって言ってたわよ」
小五郎「…そうか。そりゃあ良かった」
蘭「それで、どこに行くの?」
小五郎「そうだなあ…鈴里(すずさと)に行くか、久し振りに」
蘭「コテージ借りるの?」
小五郎「…まあ、その方が落ち着けるだろ」
蘭「うん! すごく楽しみ」
小五郎「…しかし、コナンは年々似てくるな…あのボーズに」
蘭「だって、コナン君って新一の親戚なのよ? 似てても当たり前じゃない」
小五郎「それはそうなんだがなあ」
蘭「でも、お父さんはコナン君のほうがかわいいんでしょ」
小五郎「そりゃあそうだ。なにしろ十年以上も育てて来たんだからな」
蘭「だったらいいじゃない」
小五郎「ま、俺の背中見てそだったからあのボーズのように
探偵気取りになってるのかもしれんがな」
蘭「コナン君も何かそんなことしたの?」
小五郎「うむ…米花高校の教師から聞いたんだが、この前校内で
奇妙な窃盗事件があったそうだ。その事件をすべて推理で解決
したのがコナンだったらしい」
蘭「へえ…コナン君が」
小五郎「ま、コナンに俺の後を継がせるのもいいかもしれんな」
蘭「…お父さん」
小五郎「ああ、早めに旅行の支度整えとけよ。コナンにもそう言っとけ」
蘭「うん。メールで伝えるね」
小五郎「そうか、おまえコナンとメール交換してるんだったな」
蘭「うん。でもそれがどうかしたの?」
小五郎「…いや、なんでもねえよ」
アイキャッチ
○ 鈴里のコテージ村
蘭「コナン君! 早く!!」
コナン「ま…待ってよ。蘭姉ちゃん」
小五郎「ここは今年の春に出来たばかりだそうだ」
蘭「すごく素敵…二,三日といわず夏中ここにいたいくらい」
小五郎「そんなに気に入ったか」
コナン「確かにキレイだね。新しいだけじゃなくて」
小五郎「ま、内装はホテル並だからな」
蘭「本当ね…でもリビングの吹き抜けと大きな天窓はホテルでも
なかなかお目にかかれないわよ。ちょっと寝室に上ってみようっと」
コナン「蘭姉ちゃん、この荷物どうする?」
蘭「あ、ゴメンねコナン君。重い荷物持たせて」
コナン「ううん。それはいいよ…」
蘭「じゃ、寝室まで一緒に運びましょ」
小五郎「何もスーツケースいっぱいに詰め込んでくるこたねえだろ、蘭」
蘭「あはは…何持っていくか迷っちゃって」
小五郎「まったく女ってのは…。さてと、ちょいと散歩してくるわ」
コナン「あ、おっちゃんどこいくの?」
小五郎「ん? まあ、近くまでだ。おまえらは適当に遊んでろ」
蘭「お父さん、行ってらっしゃい」
○ コテージ寝室
蘭「やっぱり二階はいい眺め!」
コナン「そうだね。風も気持ちいいし」
コナンM「蘭…もしこのまま二人だけでいられたら、
蘭は俺だけを見ていてくれるか?」
蘭「新一とこういうとこ、来たいなあ」
コナン「……!!」
(SE・荷物を取り落とす音)
蘭「…コナン君?」(蘭振り返る)
コナン「…あ、あはは…ゲーム機落としちゃった」
蘭「あら、大丈夫? 壊れてない?」
コナン「大丈夫…」
コナンM「…俺はもう、蘭を苦しめたくない。どうすればいいんだ…」
蘭「そういえばコナン君」
コナン「ん? 何? 蘭姉ちゃん」
蘭「毎日のメール、ありがとう。すごく支えになってるの」
コナン「…そ、そうかあ。良かった…ははは」
蘭「だから今日はね、お礼にコナン君の好きなもの作ってあげる。
ここには簡易キッチンもあるし」
コナン「…うん。楽しみにしてる」
○ 簡易キッチン
蘭「フンフフン〜♪(鼻歌)」
コナン「…蘭姉ちゃん、僕ちょっと外に行って来る」
蘭「あ、うん。30分以内には戻ってきてね?」
コナン「うん、わかった」
○ コテージの外
コナン「さて…と。おっちゃんが戻らねえうちにカタをつけておかないとな」
(SE・携帯の音)
○ 簡易キッチン
蘭「フンフフン〜♪(鼻歌)」
(SE・携帯の音)
蘭「…ん? あ、携帯…」
(SE・携帯の音)
蘭「…あ…新一から…。…もしもし?」
新一『蘭、この前本当に悪かった! 急にデート中断して…』
蘭「…………」
新一『…蘭?』
蘭「新一の…馬鹿。心配したんだから!」
新一『蘭…』
蘭「でも、良かった…元気なのね? 危ないことしてない?」
新一『大丈夫さ…ただ、厄介なことに巻き込まれちまって』
蘭「えっ!?」
新一『それでな、蘭…悪いんだけどさ。旅行の約束…延期…
いや、一旦キャンセルってことにしてくれねー?』
蘭「……!!」
新一『この埋め合わせは必ず…』
蘭「…もう、知らない!! 新一の馬鹿っ!」
(SE・携帯を切る音)
蘭「……(膝崩れ座り込む・込み上げる嗚咽)」
(少々の間を置く)
コナン「ただいま…鈴里って避暑地のはずなのに暑いね…。…って、蘭姉ちゃん?」
蘭「…(泣いている)」
コナン「…………」
蘭「…もう、私…」
コナン「蘭姉ちゃん」
蘭「いつまで待てばいいの? 新一を…」
コナン「蘭姉ちゃん…」
蘭「…もう、いや…もう待つのはイヤ!!」
コナン「蘭…」
蘭「コナン君…!!」(しがみつく)
○ コテージ玄関
妃英理「良かったわ。今日の予定が空いてて」
小五郎「念を入れてスケジュール確認したじゃねーか。
蘭を驚かそうと思って黙ってたがな」
妃英理「ふふ。今日は久し振りに腕をふるうわ」
小五郎「…いや、だからそれは…。ん?」
妃英理「あら、どうしたの?」
小五郎「…しっ、ちょっと黙ってろ」
妃英理「あら、どうしたのかしら…蘭が」
小五郎「蘭…」
○ 簡易キッチン
コナン「蘭…」
蘭「コナン君…お願い。コナン君はどこへも行かないで」
コナン「言ったじゃないか…俺は蘭のそばにずっといるって」
○ コテージ玄関
妃英理「コナン君…なんだかまるで恋人みたいに蘭を抱き締めて」
小五郎「…蘭が泣いてるからだろ。ほっとけ」
妃英理「…でも」
小五郎「行くぞ。ホテルで美味いもん食わせてやる。子供は抜きでな」
妃英理「あなた…」
○ 簡易キッチン
コナン「…蘭…姉ちゃん。なんか焦げ臭い」
蘭「え? …あ、やだ。作りかけだったの忘れてた」
コナン「と、とにかく火を止めなきゃ」
蘭「…ああーっ、せっかくいい感じに出来てたのに」
コナン「ぼ、僕食べるよ。せっかく蘭姉ちゃんが僕の好きなの作ってくれたんだし」
蘭「…ゴメンねコナン君。もう…今度という今度は本当に許さないわ!
何もかも新一のせいよ!!」
コナン「ははは…」
蘭「とにかくコナン君、そっちの大きい鍋とって」
コナン「う、うん…」
○ ダイニング
蘭「それにしてもお父さん遅いわね。もう暗くなったのに」
コナン「そうだね…どうしたのかな」
蘭「ちょっとお父さんの携帯に電話してみる」
(SE・携帯の音)
蘭「…お父さん? 今何してるの? ご飯作ってずっと待ってるのに」
小五郎『なんだ? 今デート中なんだから邪魔するな』
蘭「なんですって! デート中ってどういうことよ!」
コナン「おっちゃんがデート!?」
小五郎『怒鳴るな…酒が不味くなる』
蘭「お母さんとより戻したいんでしょ? 秋から一緒に暮らすんでしょ?
それなのにお父さん何馬鹿なことしてるのよ!!」
小五郎『あー…あのな、そのよりを戻す相手と今デートしてるんじゃねーか。
だから邪魔するんじゃねーぞ』
蘭「ええっ? お母さんとデートなの? お母さんもこっち来てるの?」
小五郎『とにかく今日は戻らん。じゃあな』
蘭「お父さん! お父さんってば…」
コナン「おっちゃん、おばさんとデート中?」
蘭「…電話切られた。…あ、うん。どうもそうみたい」
コナン「へぇーっ」
蘭「まあいいんだけど、心配してソンしちゃった」
コナン「あはは」
(突然鳴り出す花火の音)
蘭「あ、どこかで花火大会してるのかな」
コナン「あの音…ねえ、蘭姉ちゃん。二階から見えるかもしれないよ」
蘭「そうね、あがろっか」
コナン「うん、上がってみよう」
○ 二階・ベランダ
蘭「うわあ…キレイ」
コナン「うん。夏だなあって感じだね」
蘭「鈴里に来て、よかったなあ」
コナン「僕も、そう思うよ…」
コナンM「俺はこのまま時間が止まってしまえばいいと思った。
そんな願いが届くはずもないと分かっていても…」
(ED「Be With You」)
○ 毛利探偵事務所
蘭「あ〜あ、二泊三日なんてあっという間だったわ」
コナン「ホントだね。でも楽しかったよ」
蘭「お母さんもコナン君もそのままうちに居てくれればいいのに」
妃英理「私はまだまだ仕事があるのよ。コナン君だって色々ね?」
コナン「うん。でもまた遊びに来るよ」
小五郎「さ〜て、仕事だ仕事。蘭も手伝え。おまえは名探偵・毛利小五郎の
助手なんだからな」
蘭「はいはい。…じゃ、コナン君もお母さんもまたね」
コナンM「蘭…今はここにいることは出来ないけど、俺は…もう蘭を一人にはしない。
ずっと…誰よりも近くに居るつもりだ。いつ戻れるかも分からない俺自身ではなく…
江戸川コナンとして…」
次回最終回スペシャル3「解き明かされた謎」
ネクストコナンズヒント!
コナン「ばんそうこう」
小五郎「俺は推理の王様」
蘭「私は格闘技の女王」
コナン「ぼ、ぼくは探偵の王子様」
アユミ「○ニプリ?」
灰原「ソレ、雑誌違うわ…」