置き去られた想い

お前とはいつもここで待ち合わせた
返すのを忘れたまま
鍵が俺のてのひらの中にある
恋人でなくなってどのくらい経つのか
一人の夜に時折思い出すお前の横顔

借りたかったのに先を越されたと言って
悔しがっていたあのビデオが
店の隅で埃を被っていた
映画のような別れも
思い出の中で色褪せていくのを
本当は知っていた気がする

閉ざされた扉
あの日からずっと歩き出せないでいるよ
鍵は俺のてのひらの中なのに
恋人でなくなってどのくらい経つのか
一人の夜に時折思い出すお前の微笑み

 

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